3級FP過去問解説(資産設計)2018年9月【問20】遺族給付

【第7問】下記の(問17)~(問20)について解答しなさい。


<設例>
佐野勇也さんは株式会社MKに勤める会社員である。勇也さんは40歳を過ぎたこともあり、今後の生活設計について、FPで税理士でもある鶴見さんに相談をした。なお、下記のデータはいずれも2018年9月1日現在のものである。

[負債残高]
住宅ローン(自宅マンション):1,900万円(債務者は勇也さん、団体信用生命保険付き)
[その他]
上記以外については、各設問において特に指定のない限り一切考慮しないこととする。

問20

勇也さんの公的年金加入歴は下記のとおりである。仮に、勇也さんが現時点(46歳)で死亡した場合、勇也さんの死亡時点において妻の弥生さんに支給される公的年金の遺族給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、勇也さんは、入社時(22歳)から死亡時まで厚生年金保険に加入しているものとし、遺族給付における生計維持要件は満たされているものとする。

  1. 遺族厚生年金のみが支給される。
  2. 遺族基礎年金および遺族厚生年金が支給される。
  3. 死亡一時金および遺族厚生年金が支給される。


[正解]  (不適切)

[解説]

遺族基礎年金は子か子のある配偶者に支給され、子は18歳到達年度の3月31日までの子である。
子の真理恵は17歳なので、遺族基礎年金は支給される。
また、死亡一時金は国民年金独自の制度なので、支給されない。

[要点のまとめ]

<遺族給付>
1.遺族基礎年金の要件
・被保険者または老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上あること。
・保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が加入期間の3分の2以上あること。
※ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければよい。
(対象者)
・死亡した者によって生計を維持されていた、(1)子のある配偶者か(2)
 子とは、
 18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
 20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子
2.遺族厚生年金の要件
被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき
・保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が加入期間の3分の1以上あること。
※ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければよい。
・老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。
・1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる者が死亡したとき。
(対象者)
・死亡した者によって生計を維持されていた、
 妻
 子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)
 55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できる。)
※30歳未満の子のない妻は、5年間の有期給付となる。
※子のある配偶者、子(子とは18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の障害者に限る)は、遺族基礎年金も併せて受けられる)。

3.中高齢寡婦加算の要件
遺族厚生年金(長期の遺族年金では、死亡した夫の被保険者期間が20年以上の場合の加算給付の1つ。遺族基礎年金は子どものいない妻には支給されませんず、子がいてもその子が18歳(18歳の誕生日の属する年度末まで)または20歳(1級・2級の障害の子)に達すれば支給されなくなるが、夫が死亡したときに40歳以上で子のない妻(夫の死亡後40歳に達した当時、子がいた妻も含む)が受ける遺族厚生年金には、40歳から65歳になるまでの間中高齢の寡婦加算(定額)が加算される。妻が65歳になると自分の老齢基礎年金が受けられるため、中高齢の寡婦加算はなくなる。

3級FP過去問解説(資産設計)2018年9月【問19】老齢基礎年金の繰下げ受給

【第7問】下記の(問17)~(問20)について解答しなさい。


<設例>
佐野勇也さんは株式会社MKに勤める会社員である。勇也さんは40歳を過ぎたこともあり、今後の生活設計について、FPで税理士でもある鶴見さんに相談をした。なお、下記のデータはいずれも2018年9月1日現在のものである。

[負債残高]
住宅ローン(自宅マンション):1,900万円(債務者は勇也さん、団体信用生命保険付き)
[その他]
上記以外については、各設問において特に指定のない限り一切考慮しないこととする。

問19

勇也さんは、通常65歳から支給される老齢基礎年金を繰り下げて受給できることを知り、FPの鶴見さんに質問をした。老齢基礎年金の繰下げ受給に関する次の(ア)~(ウ)の記述について、正しいものを○、誤っているものを×とした組み合わせとして、正しいものはどれか。なお、老齢基礎年金の受給要件は満たしているものとする。

(ア)老齢基礎年金を繰下げ受給した場合の年金額の増額は、一生涯続く。
(イ)老齢基礎年金を繰下げ受給した場合の年金額は、繰下げ月数1月当たり0.7%の割合で増額される。
(ウ)老齢基礎年金を繰下げ受給する場合、老齢厚生年金を65歳から受給することはできない。

  1. (ア)× (イ)○ (ウ)○
  2. (ア)× (イ)× (ウ)○
  3. (ア)○ (イ)○ (ウ)×


[正解]  (適切)

[解説]

(ウ)繰上げは老齢基礎年金と老齢厚生年金一緒に手続きしなければならないが、繰下げは別々に行うことができる。

[要点のまとめ]

<老齢厚生年金の繰上げ・繰下げ>
1.老齢基礎年金との関連
(1) 老齢厚生年金の繰上げは老齢基礎年金の繰上げと同時に行わなければならない。
(2) 老齢厚生年金の繰下げは老齢基礎年金の繰下げと別々に行うことができる。
2.受給額の影響
(1) 繰上げ受給は、「月数✕0.5%」(最大30%)減額される。
(2) 繰下げ受給は、「月数✕0.7%」(最大42%)増額される。

3級FP過去問解説(資産設計)2018年9月【問18】6つの係数

【第7問】下記の(問17)~(問20)について解答しなさい。


<設例>
佐野勇也さんは株式会社MKに勤める会社員である。勇也さんは40歳を過ぎたこともあり、今後の生活設計について、FPで税理士でもある鶴見さんに相談をした。なお、下記のデータはいずれも2018年9月1日現在のものである。

[負債残高]
住宅ローン(自宅マンション):1,900万円(債務者は勇也さん、団体信用生命保険付き)
[その他]
上記以外については、各設問において特に指定のない限り一切考慮しないこととする。

問18

勇也さんは、今後15年間で毎年24万円ずつ積立貯蓄をして、老後の生活資金を準備したいと考えている。積立期間中に年利2.0%で複利運用できるものとした場合、15年後の合計金額として、正しいものはどれか。なお、下記<資料>の3つの係数の中から最も適切な係数を選択して計算し、解答に当たっては、千円未満を四捨五入すること。また、税金や記載のない事項については一切考慮しないこととする。

  1. 4,846,000円
  2. 4,150,000円
  3. 3,084,000円


[正解]  (適切)

[解説]

毎年一定額積み立てた場合の合計金額を求めるには年金終価係数を使う。
240,000万円×17,293=4,150,320円

[要点のまとめ]

<6つの係数>
(1) 終価係数:将来の受取額を求める。
(2) 現価係数:将来の目標額を達成するための現在の元本を求める。
(3) 年金終価係数:毎年一定額を積み立てた場合の将来の受取額を求める。
(4) 減債基金係数:将来の目標額を達成するための毎年の積立額を求める。
(5) 資本回収係数:まとまった資金を毎年取り崩す場合の受取額を求める。
(6) 毎年一定額を受け取る場合に必要な現在の元本を求める。

3級FP過去問解説(資産設計)2018年9月【問17】バランスシート分析

【第7問】下記の(問17)~(問20)について解答しなさい。


<設例>
佐野勇也さんは株式会社MKに勤める会社員である。勇也さんは40歳を過ぎたこともあり、今後の生活設計について、FPで税理士でもある鶴見さんに相談をした。なお、下記のデータはいずれも2018年9月1日現在のものである。

[負債残高]
住宅ローン(自宅マンション):1,900万円(債務者は勇也さん、団体信用生命保険付き)
[その他]
上記以外については、各設問において特に指定のない限り一切考慮しないこととする。

問17

FPの鶴見さんは、佐野家のバランスシートを作成した。下表の空欄(ア)にあてはまる金額として、正しいものはどれか。なお、<設例>に記載のあるデータに基づいて解答することとする。

  1. 2,130(万円)
  2. 2,060(万円)
  3. 1,990(万円)


[正解]  (適切)

[解説]

・資産 4,030万円
 普通預金 450万円
 定期預金 500万円
 財形年金貯蓄 220万円
 個人向け国債 50万円
 上場株式 140万円
 生命保険(解約返戻金相当額) 70万円
 不動産(自宅用マンション) 2,600万円
・負債
 住宅ローン 1,900万円
・純資産
 4,030万円-1,900万円=2,130円

[要点のまとめ]

<バランスシート分析>
 バランスシート分析は、キャッシュフロー表によるお金の流れを把握するとともに、資産と負債の状況を把握するために行う。バランスシートは、ある時点の価値をもとに作成するため、その時の時価で評価するのが一般的である。バランスシートの構成は、資産、負債、純資産からなり、資産から負債を引いた額が純資産となる。負債が多ければ純資産はマイナスとなる。

3級FP過去問解説(資産設計)2018年9月【問16】贈与税の配偶者控除

問16

野村由美子さん(60歳)は、夫から居住用不動産の贈与を受けるに当たっての贈与税の取扱いについて、FPで税理士でもある横川さんに相談をした。この相談に対する横川さんの回答の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

<横川さんの回答>
「贈与税の配偶者控除は、婚姻期間が( ア )以上の配偶者から、国内の居住用不動産または居住用不動産を取得するための金銭の贈与を受け、所定の要件を満たす場合に、基礎控除とは別に、最大( イ )の控除を受けることができる制度です。」

  1. (ア)10年 (イ)1,000万円
  2. (ア)20年 (イ)2,000万円
  3. (ア)20年 (イ)2,500万円


[正解]  (適切)

[解説]

問われている内容そのまま覚えておかなければならない。
「贈与税の配偶者控除は、婚姻期間が( ア 20年 )以上の配偶者から、国内の居住用不動産または居住用不動産を取得するための金銭の贈与を受け、所定の要件を満たす場合に、基礎控除とは別に、最大( イ 2,000万円 )の控除を受けることができる制度です。」
なお、基礎控除と合わせると最大2,110万円の控除が可能となる。

[要点のまとめ]

<贈与税の配偶者控除>
 贈与税の配偶者控除は、婚姻期間が20年以上の配偶者から居住用不動産(居住用不動産を取得するための資金)を贈与された場合、最高2,000万円の配偶者控除を受けられる制度である。贈与税の配偶者控除のポイントは次のとおりである。
(1) 婚姻期間20年以上
(2) 居住用不動産または居住用不動産を取得するための資金が対象
(3) 贈与を受けた年の翌年3月15日までに居住を開始し、引き続き居住する見込みであること
(4) 同じ配偶者から1回しか使えない。
(5) この特例適用後の贈与税額がゼロになったとしても贈与税の申告をしなければならない
(6) 相続税の生前贈与の対象にはならない
(7) 贈与年に贈与者が死亡したとしても、贈与税の配偶者控除を適用できる。

3級FP過去問解説(資産設計)2018年9月【問15】公正証書遺言

問15

中井さんは、FPの浅田さんに公正証書遺言について質問をした。この質問に対する浅田さんの回答の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

<浅田さんの回答>
「公正証書遺言は、遺言者が遺言内容を口授し、公証人が筆記したうえで、遺言者・証人に読み聞かせ、または閲覧させて作成する遺言書です。公正証書遺言の作成に当たっては、( ア )以上の証人の立会いが必要となります。また、相続開始後における家庭裁判所の検認が( イ )です。」

  1. (ア)1人 (イ)必要
  2. (ア)2人 (イ)必要
  3. (ア)2人 (イ)不要


[正解]  (適切)

[解説]

問われている内容そのまま覚えておかなければならない。
「公正証書遺言は、遺言者が遺言内容を口授し、公証人が筆記したうえで、遺言者・証人に読み聞かせ、または閲覧させて作成する遺言書です。公正証書遺言の作成に当たっては、( ア 2人 )以上の証人の立会いが必要となります。また、相続開始後における家庭裁判所の検認が( イ 不要 )です。」

[要点のまとめ]

3級FP過去問解説(資産設計)2018年9月【問14】法定相続分

問14

2018年9月2日に相続が開始された山岸哲郎さん(被相続人)の<親族関係図>が下記のとおりである場合、民法上の相続人および法定相続分の組み合わせとして、正しいものはどれか。なお、記載のない条件については一切考慮しないこととする。

  1. 節子 1/2 正司 1/2
  2. 節子 1/2 正司 1/4 優斗 1/4
  3. 節子 1/2 良江 1/6 正司 1/6 優斗 1/6


[正解]  (適切)

[解説]

配偶者と子がいるため、配偶者の節子さんは1/2となる。
また、長女である雅美さんは相続放棄をしているため、孫の優斗さんへの代襲相続は発生しない。
よって、子として長男の正司さんのみが法定相続人となり、1/2が法定相続分である。

[要点のまとめ]

<法定相続分>
1.法定相続分
(1) 第1順位 配偶者1/2 子1/2
   第2順位 配偶者2/3 直系尊属1/3
   第3順位 配偶者3/4 兄弟姉妹1/4
(2) 法定相続分のポイント
・相続放棄は最初から相続人ではなかったことになり、代襲相続も発生しない。
・実子と養子の法定相続分に違いはないが、法定相続人の数を数える際には次の制限がある。
 実子がいる場合は養子1人まで
 実子がいない場合は養子2人まで
・半血兄弟姉妹(父母の一方のみ同じ)の法定相続分は全血兄弟姉妹の2分の1である。

3級FP過去問解説(資産設計)2018年9月【問13】所得税額

問13

桑原さんは、個人で飲食店を経営している青色申告者である。桑原さんの2018年分の所得および所得控除が下記<資料>のとおりである場合、桑原さんの2018年分の所得税額として、正しいものはどれか。なお、桑原さんに<資料>以外の所得はなく、復興特別所得税や税額控除、源泉徴収税額や予定納税等については一切考慮しないこととする。

  1. 3,135,000円
  2. 2,424,000円
  3. 1,599,000円


[正解]  (適切)

[解説]

課税総所得金額:1,200万円-250万円=950万円
所得税額:9,500,000円×33%-1,536,000円=1,599,000円

[要点のまとめ]

<事業所得>※事業所得しかない場合
1.事業所得
総収入金額-必要経費(-青色申告特別控除額)
2.課税事業所得
事業所得-所得控除=課税事業所得(=課税総所得金額)
※税率をかける所得を「課税〇〇所得」という。今回は事業所得しかないため、「課税事業所得=課税総所得金額」となる。
3.所得税額
課税事業所得✕税率

3級FP過去問解説(資産設計)2018年9月【問12】住宅ローン控除

問12

給与所得者である杉田さんは、2018年中にマンションを購入し、直ちに居住を開始した。杉田さんは、住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)の適用を受けたいと考えており、FPで税理士でもある村瀬さんに相談をした。村瀬さんの住宅ローン控除に関する次の説明のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 「住宅ローン控除の適用対象となる住宅の床面積は、45㎡以上とされています。」
  2. 「住宅ローン控除の控除額は、『住宅借入金等の年末残高等×1%』で計算されます。」
  3. 「住宅ローン控除は、その年分の合計所得金額が3,000万円以下でなければ適用を受けることができません。」


[正解]  (不適切)

[解説]

  1. 「住宅ローン控除の適用対象となる住宅の床面積は、45㎡以上とされています。」
  2. [解説]
    住宅ローン控除の適用対象となる住宅の床面積は、50㎡以上である。ある程度学習を進めていると「45」という数字に違和感はあっただろう。

  3. 「住宅ローン控除の控除額は、『住宅借入金等の年末残高等×1%』で計算されます。」
  4. [解説]
    住宅ローン控除の控除額は、住宅ローンの年末残高に基づいて計算され、1%をかけて計算される。たとえば年末残高が3,000万円であれば、控除額は30万円となる。

  5. 「住宅ローン控除は、その年分の合計所得金額が3,000万円以下でなければ適用を受けることができません。」
  6. [解説]
    住宅ローン控除は所得による制限があり、その年分の合計所得金額が3,000万円以下でなければ適用できない。ただ、合計所得金額が3,000万円を超えても、翌年下回れば、再び適用を受けられる。

[要点のまとめ]

<住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)>
1.住宅ローン控除
一定の要件を満たす住宅ローンを利用した場合、年末残高に一定の率をかけた額が税額控除される。税額控除は所得税から差し引かれる控除で、給与所得者の場合、源泉徴収額から還付される。所得控除との違いを意識しておさえておくこと。なお、税額控除は、配当控除、住宅ローン控除、外国税額億除の3つしかない。
2.控除率と控除期間

居住年 年末残高限度額 控除率 控除期間
平成26年4月
~平成31年6月
一般4,000万円
認定5,000万円
1% 10年

3.住宅ローン控除の要件
(1) 返済期間10年以上
(2) 住宅取得日から6か月以内に居住を開始し、適用を受ける各年の年末まで引き続き居住していること
(3) 控除年の合計所得金額が3,0000万円以下であること
※合計所得金額が3,000万円を超えても、翌年下回れば、再び適用を受けられる。
(4) 住宅の床面積50㎡以上で、床面積の2分の1以上が自分で居住するためのものであること
4.適用を受けるために
給与所得者であっても、適用を受ける初年度は確定申告しなければならない。2年目以降は年末調整で処理される。
5.備考
(1) たとえば、所得税額30万円 控除額40万円の場合
30万円還付されるが、引ききれない10万円分については翌年の住民税から控除できる。ただ支払った税金以上に返ってくることはないため、所得税額が少ない人は十分に活用できないこともある。
(2) 一部繰り上げ返済により返済期間がローン返済開始から10年未満となった場合適用を受けられなくなるため、一部繰り上げ返済をする際には注意が必要である。

3級FP過去問解説(資産設計)2018年9月【問11】医療費控除

問11

会社員の福岡忠雄さんが2018年中に支払った医療費等が下記<資料>のとおりである場合、福岡さんの2018年分の所得税の確定申告における医療費控除の金額として、正しいものはどれか。なお、福岡さんの所得は給与所得700万円のみであり、妻は福岡さんと生計を一にしている。また、医療費控除の金額が最も大きくなるよう計算すること。

  1. 250,000円
  2. 220,000円
  3. 140,000円


[正解]  (適切)

[解説]

人間ドックは、重大な疾病が見つかり治療した場合は対象となる。またビタミン剤など健康増進のための費用は対象外である。なお、保険金などで補填した場合は差し引かなければならない。
80,000円+240,000円=320,000円
給与所得が700万円で、200万円超なので、10万円を引いた額が医療費控除額となる。200万円以下なら5%を乗じた額となる。
320,000円―100,000円=220,000円

[要点のまとめ]

<医療費控除>
その年の1月1日から12月31日までの間に自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合において、その支払った医療費が一定額を超えるときは、その医療費の額を基に計算される金額の所得控除を受けることができる。
1.医療費控除額の計算式
 支出した医療費の額-保険金の額-10万円(又は総所得金額等の合計額✕5%のいずれか低い方)
2.医療費控除の対象
・医師等による診療等を受けるための通院費、医師等の送迎費、入院の際の部屋代や食事代の費用、コルセットなどの医療用器具等の購入代やその賃借料で通常必要なもの
・風邪をひいた場合の風邪薬などの購入代金
健康診断等の結果、重大な疾病が発見され、かつ、その診断等に引き続きその疾病の治療を行った場合
3.医療費控除の対象外
・自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金
健康診断の費用や医師等に対する謝礼金など
・ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入代金

<セルフメディケーション税制>
平成29年1月1日以後に自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族の特定一般用医薬品等購入費を支払った場合において、その年中に健康の保持増進及び疾病の予防への取組として一定の健康診査や予防接種などを行っているときには、通常の医療費控除との選択により、その年中の特定一般用医薬品等購入費の合計額(保険金等により補填される部分の金額を除く)のうち、1万2千円を超える部分の金額(8万8千円を限度)を控除額できる。
(算式)
一般用医薬品等購入費の合計額-1万2千円(8万8千円上限)
つまり、購入費の合計額10万円まで対象となる。