3級FP過去問解説(学科) 2018年1月 (31) 公的医療保険

(31)

健康保険の被保険者が業務外の事由による負傷または疾病の療養のため仕事を連続して4日以上休み、休業した期間について報酬を受けられなかった場合は、傷病手当金が、その支給を始めた日から起算して(  )を限度として支給される。

  1. 1年
  2. 1年6カ月
  3. 2年


[正解] 2

[解説]

傷病手当金は、1年6カ月を限度に支給される。


[要点のまとめ]
公的医療保険

1 健康保険の給付内容

1. 療養の給付

健康保険の被保険者が業務以外の事由により病気やけがをしたときに、治療を受けることができる。

<医療費の自己負担割合>

自己負担割合
小学校入学前2割
小学校入学後
~70歳未満
3割
70歳以上
75歳未満
平成26年4月以降は2割(以前は1割)
現役並み所得は3割
75歳以上原則1割
現役並み所得は3割

 図解 医療費の自己負担割合

自己負担割合_健康保険

2. 高額療養費

1ヶ月の医療費の自己負担額が一定額を超えた場合、超えた分が高額療養費として支給される。自己負担限度額は、所得区分と年齢によって異なる。

<70歳未満の自己負担限度額(算式)>

所得区分自己負担限度額
標準報酬月額
83万円以上
252,600円 + (医療費 – 842,000円) × 1%
標準報酬月額
53万円~79万円
167,400円 + (医療費 – 558,000円) × 1%
標準報酬月額
28万円~50万円
80,100円 + (医療費 – 267,000円) × 1%
標準報酬月額
26万円以下
57,600円
住民税非課税世帯35,400円

3. 出産一時金

出産育児一時金は、被保険者やその被扶養者が出産したときに1児につき42万円が支給される(産科医療補償制度に加入されていない医療機関等で出産した場合は40.4万円)。

4. 出産手当金

被保険者が出産で仕事を休み、十分な給料を受けられない場合に、出産前42日前、出産後56日間、最長98日間支給される。

(算式) 1日当たりの金額
= 支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額 ÷ 30日 × 2/3

5. 傷病手当金

被保険者が病気やけがのために働くことができず、会社を休んだ日が連続して3日間あり、4日目以降、休んだ日に対して支給される。 待期期間が休日や有休休暇であっても数えることができる。ただし、休んだ期間について事業主から傷病手当金の額より多い報酬額の支給を受けた場合には、傷病手当金は支給されない。また任意継続被保険者は、傷病手当金は支給されない。傷病手当金は最長1年6か月間受け取ることができる。

(算式) 1日当たりの金額
= 支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額 ÷ 30日 × 2/3

次の2点を満たしている場合、退職後も引き続き残りの期間について傷病手当金を受けることができる。

・被保険者の資格喪失をした日の前日(退職日)までに継続して1年以上の被保険者期間 (健康保険任意継続の被保険者期間を除く)があること。
・資格喪失時に傷病手当金を受けているか、または受ける条件を満たしていること

2 健康保険の任意継続被保険者

一定の要件を満たせば退職後2年間、引き続き健康保険の被保険者になることができる制度。保険料は被保険者の全額負担となる。
1. 要件
・被保険者に継続して2ヶ月以上加入
・退職後20日以内に申請
2. 出題のポイント
よく狙われるのが数値で、退職後2年間、2ヶ月以上加入、20日以内に申請、と「2」がつくため覚えやすいが、誤りの選択肢として、「2週間」などが出題されたことがあるため注意が必要である。

3 国民健康保険

1. 国民健康保険の概要
国民健康保険は、自営業者などを対象にした保険で、健康保険のように被扶養者制度はない。また平成30年4月から財政運営の主体が都道府県となっており、都道府県と市町村が共同保険者となって運営している。同種同業の組合員で構成される国民健康保険組合もある。なお保険料は前年の所得などによって計算され、都道府県や組合によって異なる。

2. 国民健康保険の給付内容
健康保険の給付内容とほぼ同じだが、一般に出産手当金や傷病手当金はない。

3. 後期高齢者医療制度
75歳以上(または65歳以上75歳未満で障害認定をうけた人)になると、後期高齢者医療制度に移行する。

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