3級FP過去問解説(学科) 2021年5月 (6) リスクマネジメントと保険制度

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(6)

保険業法上の保険募集において、保険募集人が保険契約の締結の媒介を行う場合、保険募集人が保険契約の申込みに対して承諾した時点で当該保険契約は有効に成立する。



[正解] × (不適切)

[解説]

保険募集人は契約手続きのサポートをするだけで、契約は保険契約者と保険会社との間に成立する。そのため保険会社が保険契約の申込みに対して承諾する必要がある


[要点のまとめ]
リスクマネジメントと保険制度

    目次

  1. 保険業法
  2. 保険法
  3. クーリング・オフ制度
  4. 生命保険契約者保護機構

1 保険業法

1. 保険募集
保険業法は「保険業を行う者の業務の健全かつ適切な運営および保険募集の公正を確保し、保険契約者などの保護を図ることなどを目的とする」法律である。
保険業法上の保険募集において、媒介とは、保険募集人が保険契約の勧誘を行い、保険契約の成立は保険会社の承諾による形態を指し、代理とは、保険募集人が承諾をすれば、その保険契約が成立する形態を指す。
店舗型や訪問型など、一般的な保険募集は保険募集人(代理店)による媒介である。媒介の場合、保険募集人が勧誘や契約書類の案内などをするが、最終的に保険会社による承諾が必要である。

<保険販売の禁止事項(保険業法第300条)>

1. 虚偽のことを告げる行為募集人が、契約者または被保険者に対して、虚偽のことを告げること、または契約者または被保険者の判断に影響を及ぼすこととなる重要な事項(保険料、保険期間、補償内容、保険金を支払わない場合など)を告げないこと。
2. 重要事項について虚偽のことを告げることを勧める行為募集人が、契約者または被保険者に対して、重要な事項(住所・氏名、保険の対象、他の契約の有無、事故歴など)について虚偽のことを告げることを勧めること。
3. 告知義務違反を勧める行為募集人が、契約者または被保険者に対して、重要な事実を告げるのを妨げること、または告げないことを勧めること。
4. 不当な乗換募集行為募集人が、契約者または被保険者に対して、不利益となる事実を告げずに、すでに成立している契約を解除(解約)させて新たな契約を勧めること。
5. 特別の利益の提供行為募集人が、契約者または被保険者に対して、保険料の割引、割戻し、その他特別利益の提供を約束すること、または提供すること。
6. 契約内容の違法な比較行為募集人が、契約者または被保険者に対して、他の保険商品との比較の中で有利な部分のみ説明し、不利な部分を説明しないこと。例えば、補償内容を比較せず、保険料のみを比較して他より有利であると説明すること。
7. 契約者配当・剰余金分配の予想などの行為募集人が、契約者または被保険者に対して、不確実な事項について、断定的判断を示すこと。例えば、積立型保険の販売において、契約者配当金は予想配当額どおり必ず支払われると説明すること。
8. 保険会社のグループ会社などによる特別の利益の提供行為保険会社のグループ会社などが、契約者または被保険者に対して、特別利益の供与を約束し、または提供していることを知りながら、契約の申込みをさせること。

2. ソルベンシーマージン比率
ソルベンシーマージン比率は、「保険金等の支払能力の充実の状況が適当であるかどうかの基準」である。基礎知識200%を下回ると金融庁は早期是正措置をとることができる。

3. 少額短期保険業
保険業法上の保険業のうち、一定事業規模の範囲内において、少額かつ短期の保険の引受けのみを行う事業
・最低資本金等 資本金 1000万円(経過措置の適用がある場合、施行日から7年間 500万円)
・年間収受保険料 50億円以下(超える場合は、保険会社の免許取得が必要)
・保険期間、保険金額の上限
 保険期間 損害保険2年、生命保険・医療保険1年
 保険金額 死亡保険300万円、医療保険80万円などの上限がある。また1人の被保険者から引き受ける保険金額の総額は、原則として1,000万円を超えてはならない。

2 保険法

保険契約者や被保険者に告知義務違反があった場合、保険会社は契約を解除することができるが、保険者が解除の原因があることを知った時から1カ月間行使しないとき、または保険契約の締結の時から5年を経過したときに消滅する。

3 クーリング・オフ制度

1. クーリングオフの手続き
① 契約の申込日
② 契約の申込みの撤回等に関する事項を記載した書面の交付日
①、②のいずれか遅い日を含めて、原則として8日以内に申し込みの撤回または解除の請求を書面で行う。書面を郵送した場合は当日の消印有効となる。

2. クーリングオフの対象外
(1) 契約にあたって医師による診査を受けた場合
(2) 保険期間が1年以内の契約の場合
(3) 契約するために出向いて契約した場合
(4) 自賠責保険などの法令により加入義務のある保険契約の場合
(5) 事業のために締結した契約の場合

4 生命保険契約者保護機構

生命保険会社が破綻した場合、生命保険契約者保護機構は資金援助等を行うことにより、保険契約者の保護を図る。生命保険契約者保護機構は、保険業法に基づいて平成10年(1998年)12月1日に設立・事業開始した法人であり、国内で事業を行う全ての生命保険会社が会員として加入しているが、共済・少額短期保険業者・特定保険業者等は生命保険契約者保護機構の会員ではない。

保険の種類補償割合
生命保険破綻時点の
責任準備金の90%
自賠責保険100%
地震保険
自動車保険80%
破綻後3ヶ月100%
火災保険
短期傷害保険
海外旅行傷害保険
年金払積立傷害保険90%
その他の
疾病・傷害保険

銀行窓口で加入した保険は生命保険契約者保護機構による補償の対象だが、銀行で購入した投資信託は投資者保護基金の補償の対象外である。

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