3級FP過去問解説(個人資産) 2017年1月 (問1) 医療保険制度と健康保険

【第1問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問1》~《問3》)に答えなさい。


会社員のAさん(55歳)は、妻Bさん(54歳)との2人暮らしである。Aさんは、現在勤務している会社を平成29年3月17日に早期退職し、夫婦2人で飲食店を営む予定である。Aさんは、退職後の生活設計のためにも、退職後における社会保険への加入手続や公的年金の給付額等について知りたいと考えている。
そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。
Aさんおよび妻Bさんに関する資料は、以下のとおりである。
〈Aさんおよび妻Bさんに関する資料〉
(1) Aさん(会社員)
生年月日:昭和36年8月17日
厚生年金保険、全国健康保険協会管掌健康保険、雇用保険に加入している。
〔公的年金の加入歴(見込みを含む)〕

(2) 妻Bさん(専業主婦)
生年月日:昭和37年9月22日
20歳から国民年金に加入。22歳から厚生年金保険に加入。30歳でAさんと結婚した後は、国民年金に第3号被保険者として加入している。保険料未納期間はない。
※妻Bさんは、現在および将来においても、Aさんと同居し、生計維持関係にあるものとする。
※Aさんおよび妻Bさんは、現在および将来においても、公的年金制度における障害等級に該当する障害の状態にないものとする。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問1

Mさんは、Aさんに対して、Aさんの退職後における公的医療保険制度について説明した。Mさんが説明した以下の文章の空欄①~③に入る語句の組合せとして、次のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 1) ① 市町村(特別区を含む) ② 14日 ③ 3年間
  2. ① 市町村(特別区を含む) ② 20日 ③ 2年間
  3. ① 都道府県 ② 20日 ③ 3年間


[正解] 2 (適切)
[配点] 3  (点)

[解説]

頻出度の高い任意継続被保険者の要件に関する出題。3つの数値をおさえておく。退職した日の翌日から20日以内に手続きする、加入期間は最長2年間、被保険者期間が継続して2ヵ月以上ある、ことが要件である。

[要点のまとめ]
公的医療保険

健康保険の給付内容

1. 療養の給付

健康保険の被保険者が業務以外の事由により病気やけがをしたときに、治療を受けることができる。

<医療費の自己負担割合>

自己負担割合
小学校入学前2割
小学校入学後
~70歳未満
3割
70歳以上
75歳未満
平成26年4月以降は2割(以前は1割)
現役並み所得は3割
75歳以上原則1割
現役並み所得は3割

 図解 医療費の自己負担割合

自己負担割合_健康保険

2. 高額療養費

1ヶ月の医療費の自己負担額が一定額を超えた場合、超えた分が高額療養費として支給される。自己負担限度額は、所得区分と年齢によって異なる。

<70歳未満の自己負担限度額(算式)>

所得区分自己負担限度額
標準報酬月額
83万円以上
252,600円 + (医療費 – 842,000円) × 1%
標準報酬月額
53万円~79万円
167,400円 + (医療費 – 558,000円) × 1%
標準報酬月額
28万円~50万円
80,100円 + (医療費 – 267,000円) × 1%
標準報酬月額
26万円以下
57,600円
住民税非課税世帯35,400円

3. 出産一時金

出産育児一時金は、被保険者やその被扶養者が出産したときに1児につき42万円が支給される(産科医療補償制度に加入されていない医療機関等で出産した場合は40.4万円)。

4. 出産手当金

被保険者が出産で仕事を休み、十分な給料を受けられない場合に、出産前42日前、出産後56日間、最長98日間支給される。

(算式) 1日当たりの金額
= 支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額 ÷ 30日 × 2/3

5. 傷病手当金

被保険者が病気やけがのために働くことができず、会社を休んだ日が連続して3日間あり、4日目以降、休んだ日に対して支給される。 待期期間が休日や有休休暇であっても数えることができる。ただし、休んだ期間について事業主から傷病手当金の額より多い報酬額の支給を受けた場合には、傷病手当金は支給されない。また任意継続被保険者は、傷病手当金は支給されない。傷病手当金は最長1年6か月間受け取ることができる。

(算式) 1日当たりの金額
= 支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額 ÷ 30日 × 2/3

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