3級FP過去問解説(個人資産) 2018年5月 (問10) 不動産の基礎知識

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【第4問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問10》~《問12》)に答えなさい。


 資産家のAさん(58歳)は、個人で賃貸アパートの経営を検討しており、宅地建物取引業者から紹介を受けた甲土地を取得し、その上に賃貸アパートを建築することを考えている。
 Aさんが購入を検討している甲土地の概要は、以下のとおりである。


  • ※指定建ぺい率および指定容積率は、それぞれ都市計画において定められた数値である。
  • ※当該区域は、特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域には該当しない。
  • ※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問10

甲土地を取得する際の権利関係の調査に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 法務局で甲土地の登記事項証明書の交付申請を行う場合、甲土地の所有者から当該交付についての承諾を得た旨の書面をもらい、申請時に提出する必要がある。
  2. 甲土地の抵当権に関する登記の登記事項は、登記記録の権利部乙区で確認することができる。
  3. 仮に、Aさんが登記の記載事項を信頼して甲土地を購入し、記載されていた登記名義人が真実の権利者ではなかった場合であっても、原則として、Aさんは、甲土地に対する所有権を取得することができる。


[正解] 2 (適切)
[配点] 3  (点)

[解説]

  1. 法務局で甲土地の登記事項証明書の交付申請を行う場合、甲土地の所有者から当該交付についての承諾を得た旨の書面をもらい、申請時に提出する必要がある。
  2. [解説]
    登記事項証明書の交付申請は誰でも行うことができる。

  3. 甲土地の抵当権に関する登記の登記事項は、登記記録の権利部乙区で確認することができる。
  4. [解説]

  5. 仮に、Aさんが登記の記載事項を信頼して甲土地を購入し、記載されていた登記名義人が真実の権利者ではなかった場合であっても、原則として、Aさんは、甲土地に対する所有権を取得することができる。
  6. [解説]
    登記を信頼して取り引きした場合に保護されることを公信力と言うが、登記には公信力がないため、Aさんは所有権を取得することができない。

[要点のまとめ]
不動産の基礎知識

    目次

  1. 土地の価格
  2. 不動産登記
  3. 不動産の取引
  4. 改正情報

1 土地の価格

公示価格基準地標準価格相続税評価額固定資産税評価額
発表機関国土交通省都道府県国税庁市町村(東京23区は東京都)
利用目的一般の取引価格の指標一般の取引価格の指標相続税や贈与税の基準固定資産税や不動産取得税の基準
基準日毎年1月1日毎年7月1日毎年1月1日基礎知識3年ごと1月1日
公表日3月下旬9月下旬7月1日3月(4月)
評価割合80%70%

※公示価格:土地鑑定委員会が、2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、その結果を審査し、必要な調整を行って、当該標準地の1平方メートル当たりの正常な価格を判定
※基準地標準価格:知事が毎年7月1日時点の基準地の標準価格を判定

2 不動産登記

1. 不動産登記
・表題部
 不動産の所在地、面積、構造などを記録し、建物を新築したときに登記(表題登記)する。
 表題登記は、1ヶ月以内に行わなければならない。
・権利部(甲区)
 基礎知識所有権の保存や移転、差押えや仮処分など
・権利部(乙区)
 所有権以外の権利で、抵当権や賃借権など

2. 登記簿上の面積
 面積には、壁の中心を結ぶ壁芯面積と壁の内側を結ぶ内法面積があり、登記簿では内法面積で表示される。

3. 仮登記
 仮登記は、将来の本登記のために、登記の順位を保全するために行う。

4. 登記簿の閲覧
 登記所に手数料を払えば、誰でも登記簿を閲覧することができる。

3 不動産の取引

1 手付金
不動産の取引において、契約締結時に買主が売主に売買代金の一部を支払う。手付金には、解約手付、違約手付、証約手付の3種類あるが、特段の定めがない限り、解約手付とされる。この手付金を支払うことで、契約が正式なものである証しとなるだけでなく、一定期間内であれば契約締結後でも契約を解除できる働きがある。

・買主は手付金を放棄することより、売主は手付金の倍額を支払うことにより契約を解除することができる。
・ただし、契約を解除できるのは、相手が履行に着手する前までとなる。

(具体例)
手付金は、買主が売主に渡しているので、手付金20万円の場合は
・買主による解除
 手付金(20万円)の放棄
・売主による解除
 事前に受け取っている手付金(20万円)とあわせて、合計40万円を渡す。そのため、同額ではなく倍額を買主に渡すことになる。

2. 契約不適合責任

対象期間
民法瑕疵瑕疵を知ったときから1年以内
宅建業法瑕疵引渡しの日から2年以上
住宅品質確保法構造体力上主要部分など引渡から10年

4 改正情報

・民法:2020年4月1日から瑕疵担保責任が契約不適合責任に変更され、隠れた瑕疵も瑕疵に改められた。

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