3級FP過去問解説(個人資産) 2018年5月 (問12) 不動産総合

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【第4問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問10》~《問12》)に答えなさい。


 資産家のAさん(58歳)は、個人で賃貸アパートの経営を検討しており、宅地建物取引業者から紹介を受けた甲土地を取得し、その上に賃貸アパートを建築することを考えている。
 Aさんが購入を検討している甲土地の概要は、以下のとおりである。


  • 指定建ぺい率および指定容積率は、それぞれ都市計画において定められた数値である。
  • 当該区域は、特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域には該当しない。
  • 上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問12

Aさんが賃貸アパートを経営するうえでの留意点に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. Aさんは、賃貸の開始にあたって、宅地建物取引業者として、都道府県知事の免許を受ける必要がある。
  2. 賃借人から賃料を受け取る際、消費税も併せて受領し、年度末に消費税の確定申告書を提出して納付しなければならない。
  3. 賃貸アパートの敷地は、Aさんの相続税の課税価格の計算において貸家建付地として評価され、その相続税評価額は「自用地としての評価額-自用地としての評価額×借地権割合×借家権割合×賃貸割合」の算式により算出される。


[正解] 3 (適切)
[配点] 4  (点)

[解説]

  1. Aさんは、賃貸の開始にあたって、宅地建物取引業者として、都道府県知事の免許を受ける必要がある。
  2. [解説]
    自ら所有する建物を貸す場合には宅建業者として登録する必要はない。

  3. 賃借人から賃料を受け取る際、消費税も併せて受領し、年度末に消費税の確定申告書を提出して納付しなければならない。
  4. [解説]
    賃料は消費税非課税取引である。

  5. 賃貸アパートの敷地は、Aさんの相続税の課税価格の計算において貸家建付地として評価され、その相続税評価額は「自用地としての評価額-自用地としての評価額×借地権割合×借家権割合×賃貸割合」の算式により算出される。
  6. [解説]

[要点のまとめ]
不動産の有効活用

    目次

  1. 不動産の投資判断手法
  2. 土地の活用方法

1 不動産の投資判断手法

1. 純利回り(NOI利回り)
純利回り(NOI利回り)は、実質利回りや総投下資本純収益利回りと呼ばれ、年間の総収入から諸費用を引いた額を総投資額で除して算出する。

2. IRR法(内部収益率法)
IRR法(内部収益率法)は、投資期間中に受け取れる年度ごとの収益を現在価値に戻した合計と投資額が等しくなる割引率(内部収益率)を求め、内部収益率と期待収益率を比較する方法である。

3. NPV法(正味現在価値法)
NPV法(正味現在価値法)は、投資不動産から得られる収益の現在価値の合計額が投資額の現在価値の合計額を上回っている場合に有利と判定できる。

4. レバレッジ効果
レバレッジ効果とは、少ない資金で大きな収益を得られることである。対象不動産の収益率が借入利子率を上回っていれば、賃料の一部を返済に回すことができ、自己資金をおさえることができる。
(例)
(1) 自己資金1,000万円のみで年間100万円の収益
※収益率 = 100 / 1,000 × 100 = 10%
(2) 自己資金1,000万円と借入金2,000万円で年間300万円の収益
※300 / 3,000 × 100 = 10%
いずれの場合も収益率は10%である。

次に、(2)の場合で年間60万円の利息を支払うと300万円 – 60万円 = 240万円
(1)は受取額100万円、(2)は受取額240万円だが、自己資金の回収を考えると、(1)は10年かかるが、(2)は4年強で済む。
また自己資金に対する収益率を考えると、(1)は10%だが、(2)は24%となる。
※(2) 240 / 1,000 × 100 = 24%
ただし、対象不動産の収益率が借入利子率を下回る逆レバレッジの場合、借入金をした方が不利となるため注意が必要である。

2 土地の活用方法

(1) 等価交換方式
 所有する土地を譲渡して、デベロッパーがその土地に店舗を建てる。土地の価格と建築費用の割合で持分を決める。すでに所有している土地を使うので、建築資金は不要である。
(2) 事業受託方式
 土地の活用方法をデベロッパーに相談し、企画から運営管理まで一括管理してもらう方式。土地は手放さないが、資金が必要である。
(3) 定期借地権方式
 土地に借地権を設定して貸し出す方法。土地の譲渡や建設資金は不要である。
(4) 建設協力金方式
 テナント企業等から建設協力金として資金を得て、所有する土地に商業用店舗を建設する。建設協力金の額により土地所有者の自己負担額は異なるが、土地の譲渡はない。

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