3級FP過去問解説(個人資産) 2018年9月(問6) 株式総合

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【第2問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問4》~《問6》)に答えなさい。


 会社員のAさん(27歳)は、少額から始められる資産運用の方法として、「非課税累積投資契約に係る少額投資非課税制度(以下、当該非課税制度を『つみたてNISA』、非課税口座内に設定される累積投資勘定を『つみたてNISA勘定』という)」について関心を持つようになった。
 また、Aさんは、友人が株主優待を目当てに保有しているX社株式(東京証券取引所市場第一部)を自分も購入したいと考えているが、その前提として、PERやPBRなどの株式の投資指標について理解を深めたいと考えている。そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。
Aさんが購入を検討しているX社株式に関する資料は、以下のとおりである。

〈X社の財務データ〉
売上高 :3,000億円
営業利益 :110億円
経常利益 :90億円
純利益(年間) :45億円
配当金(年間) :1株当たり30円
配当金総額 :18億円
決算期 :平成31年2月28日(木)

〈X社株式の関連情報〉
PER :16.0倍
PBR :1.20倍
ROE :7.50%
配当利回り :2.50%
株式益回り :6.25%
株価 :1,200円
発行済株式数 :6,000万株

〈X社株式の株主優待〉
次回権利確定 :平成31年2月28日時点の株主名簿に記載された株主
お買物券 :100株以上500株未満 3,000円(3枚)

※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問6

最後に、Mさんは、X社株式の購入についてアドバイスした。MさんのAさんに対するアドバイスとして、次のうち最も不適切なものはどれか。

  1. 「X社株式の次回の配当および株主優待を受け取るためには、権利確定日である平成31年2月28日(木)の7営業日前までにX社株式を購入しておく必要があります」
  2. 「Aさんが特定口座(源泉徴収あり)でX社株式を株価1,200円で100株購入し、同年中に株価1,500円で全株売却した場合、手数料等を考慮しなければ、売却益3万円の20.315%相当額が源泉徴収等されます」
  3. 「Aさんが特定口座(源泉徴収あり)でX社株式を購入する場合、証券会社所定の売買委託手数料を負担する必要があります。手数料体系は、証券会社各社でさまざまな特徴がありますので、口座を開設する前に比較してみるとよいでしょう」


[正解] 1 (不適切)
[配点] 3  (点)

[解説]

  1. 「X社株式の次回の配当および株主優待を受け取るためには、権利確定日である平成31年2月28日(木)の7営業日前までにX社株式を購入しておく必要があります」
  2. [解説]
    株式の配当や株主優待を受けるためには、権利確定日までに受け渡しを受けなければならないが、受け渡し(決済)は株式の売買が成立した日(約定日)から、約定日を含めて4営業日目となる。2月28日に権利確定日なので、4営業日前の2月25日に購入すればよい。

  3. 「Aさんが特定口座(源泉徴収あり)でX社株式を株価1,200円で100株購入し、同年中に株価1,500円で全株売却した場合、手数料等を考慮しなければ、売却益3万円20.315%相当額が源泉徴収等されます」
  4. [解説]
    株式の売却益は、源泉徴収ありの特定口座であれば、20.315%が源泉徴収される。次に売却益は、
     1,200円✕100=120,000円・・・取得費
     1,500円✕100-120,000円=30,000円・・・売却益
    となり、正しい。

  5. 「Aさんが特定口座(源泉徴収あり)でX社株式を購入する場合、証券会社所定の売買委託手数料を負担する必要があります。手数料体系は、証券会社各社でさまざまな特徴がありますので、口座を開設する前に比較してみるとよいでしょう」
  6. [解説]
    株式を購入する際には、証券会社が決める委託手数料を支払う必要がある。

[要点のまとめ]
株式

    目次

  1. 株価指数
  2. 株価指標
  3. 株式取引
  4. 改正情報

1 株価指数

1. 日経平均株価
東証1部に上場されている銘柄から代表的な225銘柄の株価を単純平均し修正を加えたもの。株価の高い値がさ株の値動きの影響を受けやすい。

2. 東証株価指数(TOPIX)
東証1部に上場されているすべての銘柄の時価総額を指数化したもの。時価総額の大きい銘柄(大型株)の値動きの影響を受けやすい。

3. ダウ平均株価
アメリカのダウ・ジョーンズ社が公表しており、アメリカの代表的な業種の銘柄の株価を平均したもの。ダウ工業株平均30種やダウ輸送株20種平均、ダウ総合65種平均などある。

2 株価指標

1. PER(株価収益率)(倍)
・PER(株価収益率)(倍)は、株価が1株当たり当期純利益の何倍であるかを示す指標で、「株価 ÷ 1株あたり純利益(EPS)」で求める。同業他社と比べPERが低い銘柄は割安と判断する。
 (算式) 株価 ÷ 1株あたり純利益(EPS)

2. PBR(株価純資産倍率)
・PBR(株価純資産倍率)は、株価が1株当たり純資産の何倍であるかを示す指標で、「株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS)」で求める。1倍を下回るか、1倍に近い銘柄ほど割安となる。
 (算式) 株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS)

3. ROE(自己資本利益率)(%)
・ROE(自己資本利益率)(%)は、自己資本は株主が出資した資金のことで、自己資本でどのぐらい利益を上げたかをみる指標である。「税引後当期純利益 ÷ 自己資本 × 100」で求める。
 (算式) 税引後当期純利益 ÷ 自己資本 × 100

4. 配当利回り(%)
・配当利回り(%)は、株価に対する配当金の割合で、どのくらいの配当金を受け取れるかをみるための指標である。「1株あたり配当金 ÷ 株価 × 100」で求める。
 (算式) 1株あたり配当金 ÷ 株価 × 100

5. 配当性向(%)
・配当性向(%)は、純利益に対する配当金の割合で、企業が純利益からどのくらい配当金を出しているかをみるための指標である。「配当金総額 ÷ 税引後当期純利益 × 100」で求める。
 (算式) 配当金総額 ÷ 税引後当期純利益 × 100

3 株式取引

配当や株主優待を受けるためには受渡日(権利確定日)までに株式を保有しておく必要がある。株式の売買が成立した日を約定日といい、約定日から3営業日(約定日を含む)後が受渡日となる。

1.指値注文
売買価格を指定して注文する。
2.成行注文
売買価格を指定せず注文する。
3.売買のルール
(1) 価格優先の原則
 複数の買い指値注文がある場合は、最も高い価格から、複数の売り指値注文がある場合は、最も低い価格が優先される。
(2) 時間優先の原則
 同条件の複数注文がある場合、時間の早い注文が優先される。

4 改正情報

・2019年7月16日の取引より株式等の受渡日が1営業日早まっている。

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