3級FP過去問解説(個人資産)2018年9月【問12】相続税評価額・固定資産税等

【第4問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問10》~《問12》)に答えなさい。


Aさん(65歳)は、自身の相続対策を兼ねて、所有する甲土地(現在は駐車場)に賃貸マンションの建築を検討している。甲土地の概要は、以下のとおりである。

・指定建蔽率および指定容積率とは、それぞれ都市計画において定められた数値である。
・特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域ではない。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問12

Aさんに対するアドバイスとして、次のうち最も不適切なものはどれか。

  1. 「賃貸マンションの敷地(貸家建付地)の価額は、『自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)』の算式により評価されます」
  2. 「賃貸マンションを建築することで土地に係る固定資産税が軽減されます。住戸1戸当たり330㎡までの小規模住宅用地について、課税標準となるべき価格を2分の1とする特例の適用が受けられます」
  3. 「賃貸マンションを建築することで相続税等の軽減が期待できますが、将来の賃料の低下、空室リスク、借入金の返済が滞ることのリスクなどを考慮し、実行にあたっては慎重な計画が求められます」


[正解]  (不適切)
[配点]   (点)

[解説]

  1. 「賃貸マンションの敷地(貸家建付地)の価額は、『自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)』の算式により評価されます」
  2. [解説]
    貸家建付地は、Aさんが自分の土地に建物を建ててBさんに貸した場合のAさん(貸主)の権利である。貸家建付地を評価するための算式は、自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)である。

  3. 「賃貸マンションを建築することで土地に係る固定資産税が軽減されます。住戸1戸当たり330㎡までの小規模住宅用地について、課税標準となるべき価格を2分の1とする特例の適用が受けられます」
  4. [解説]
    課税標準の特例についてである。200㎡以下の部分は「課税標準×1/6」で、200㎡超の部分は、「課税標準×1/3」となる。

  5. 「賃貸マンションを建築することで相続税等の軽減が期待できますが、将来の賃料の低下、空室リスク、借入金の返済が滞ることのリスクなどを考慮し、実行にあたっては慎重な計画が求められます」
  6. [解説]
    肢1のように、自用地で評価されるより、不動産を賃貸することで評価額を下げることができ、相続税等の軽減に期待できるが、コストや空室リスクなど不動産賃貸運営には様々なリスクがあるため、総合的に判断しなければならない。

[要点のまとめ]

<宅地の評価>

自用地 土地の所有者が自分で使用している宅地 路線価方式(又は倍率方式)で計算した評価額
借地権 Aさん(貸主)がBさん(借主)に土地を貸して建物を建てたときのBさん(借主)の権利 自用地評価額✕借地権割合
貸宅地 Aさん(貸主)がBさん(借主)に土地を貸して建物を建てたときのAさん(貸主)の権利 自用地評価額✕(1-借地権割合)
貸家建付地 Aさんが自分の土地に建物を建ててBさんに貸した場合のAさん(貸主)の権利 自用地評価額✕(1-借地権割合✕借家権割合✕賃貸割合)

<固定資産税>
(1) 地方税
(2) 毎年1月1日固定資産税課税台帳に登録されている所有者に課税
(3) 固定資産税額=課税標準×1.4%
(4) 課税標準の特例
 200㎡以下の部分:課税標準×1/6
 200㎡超の部分:課税標準×1/3
(5) 新築住宅の税額軽減特例
 新築後5年間(または3年間)、120㎡までの部分について税額が1/2になる。

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