3級FP過去問解説(個人資産) 2019年1月 (問6) 金融資産運用総合

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【第2問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問4》~《問6》)に答えなさい。


 会社員のAさん(30歳)は、将来に向けた資産形成のため、株式や投資信託によって積極的に運用したいと考えている。Aさんは、これまで預貯金以外の金融商品を利用した経験がなく、ニュース番組等で見聞きする日経平均株価などの株価指数やPERなどの投資指標について理解しておきたいと思っている。
 Aさんは、X社株式(東京証券取引所市場第一部上場)を購入したいと考えているが、友人が保有している上場不動産投資信託(J-REIT)にも興味を持っている。そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。
 X社に関する資料は、以下のとおりである。

<X社に関する資料>

総資産2,000億円
自己資本(純資産)600億円
当期純利益45億円
年間配当金総額18億円
発行済株式数6,000万株
株価1,200円
決算期2月末

※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問6

最後に、Mさんは、上場不動産投資信託(J-REIT)についてアドバイスした。MさんのAさんに対するアドバイスとして、次のうち最も適切なものはどれか。

  1. 「上場不動産投資信託(J-REIT)は、複数の不動産会社の株式を主たる投資対象とする投資信託です。不動産会社の株式を直接購入するよりも、リスクを分散することができます」
  2. 「上場不動産投資信託(J-REIT)は、上場株式と同様に証券取引所を通じて取引することができます。実物不動産への投資に比べて、流動性(換金性)が高い、少額から投資ができる等の特徴があります」
  3. 「上場不動産投資信託(J-REIT)の分配金は、不動産所得として課税の対象となります。当該金額が年間20万円を超える場合は、所得税の確定申告をする必要があります」


[正解] 2 (適切)
[配点] 3  (点)

[解説]

  1. 「上場不動産投資信託(J-REIT)は、複数の不動産会社の株式を主たる投資対象とする投資信託です。不動産会社の株式を直接購入するよりも、リスクを分散することができます」
  2. [解説]
    上場不動産投資信託は、不動産投資会社に投資し、不動産投資会社はその資金をもとに、不動産を購入する。不動産会社の株式に投資するわけではない

  3. 「上場不動産投資信託(J-REIT)は、上場株式と同様に証券取引所を通じて取引することができます。実物不動産への投資に比べて、流動性(換金性)が高い、少額から投資ができる等の特徴があります」
  4. [解説]
    不動産を売却しようと思っても買い手が現れなければ売却できず、金額も株式等と比べて買い手が見つかれにくいが、株式と同じように取引できる上場された商品であれば換金性は高まる

  5. 「上場不動産投資信託(J-REIT)の分配金は、不動産所得として課税の対象となります。当該金額が年間20万円を超える場合は、所得税の確定申告をする必要があります」
  6. [解説]
    上場不動産投資信託(J-REIT)の分配金は、株式と同様、配当所得として20.315%の源泉徴収となる。上場不動産投資信託(J-REIT)は、配当控除ができない点を除いて、株式取引と同じ扱いである。

[要点のまとめ]
投資信託

    目次

  1. 投資信託の分類
  2. 投資信託の種類
  3. 投資信託の費用

1 投資信託の分類

投資信託は、多くの投資家から資金を集め、投資の専門家が株式や債券、不動産などに分散投資をし、利益を投資家に分配する金融商品である。

1. 投資対象による分類
・公社債投資信託 公社債を中心に運用する投資信託で、基礎知識株式をいっさい組み入れることができない。
・株式投資信託 株式を運用する投資信託で、公社債を組み入れることはできる。

2. 運用方法による分類

・パッシブ運用(インデックス運用):ベンチマークに連動した運用成果を目指す方法
・アクティブ運用:ベンチマークを上回る運用成果を目指す方法
※ベンチマークとは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)など運用の目標とする基準

3. 投資信託の運用方法による分類

1.パッシブ運用
 ベンチマークに連動した運用成果を目指す。
2.アクティブ運用
 ベンチマークを上回る運用成果を目指す。

<アクティブ運用>
1.基礎知識トップダウンアプローチ
 マクロ的な投資環境をもとに投資対象とする業種を決定してから個別の銘柄を選ぶ。
2.基礎知識ボトムアップアプローチ
 個別銘柄を調査し、分析してから投資対象を決定する。
3.基礎知識グロース型
 成長銘柄を中心に投資をする。
4.基礎知識バリュー型
 企業の利益や規模などから、割安な銘柄に投資する。

2 投資信託の種類

1. 上場している投資信託

証券市場に上場している投資信託の取引方法は株式と同じで、次のような種類がある。
・ETF(株価指数連動型上場投資信託):日経平均株価などの指数に連動するよう運用される投資信託である。
・J-REIT(上場不動産投資信託):投資家から資金を集めて不動産に投資し、賃料などを配当として分配する投資信託である。J-REITは、多くの投資家から集めた資金で、マンションやオフィスビル、商業施設など複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品である。一般的な投資信託とは異なり、証券取引所に上場している。一個人が複数の不動産を持ち、リスク分散するには多額の資金が必要となるが、J-REITは少額で不動産への分散投資ができることが利点となる。加えて、不動産投資は換金性が低いが、J-REITであれば換金性が高い(不動産を売却しようと思っても買い手が現れなければ売却できず、金額も株式等と比べて買い手が見つかれにくいが、株式と同じように取引できる上場された商品であれば換金性は高まる)。

3 投資信託の費用

投資信託では、次のような費用を負担しなければならない。

費用負担時期概要
販売手数料購入時投資信託を購入する際、販売会社に支払う費用で、同じ投資信託でも販売会社によって異なることがある。販売手数料のない投資信託をノーロードファンドとよぶ。
信託報酬保有時販売会社、運用会社(委託者)、管理会社(受託者)それぞれに支払う費用で、日々信託財産から差し引かれる
信託財産留保額中途換金時中途換金時に徴収される費用

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