【第2問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問4》~《問6》)に答えなさい。
会社員のAさん(28歳)は、将来に向けた資産形成のため、株式や投資信託による運用を考えている。Aさんは、先日、会社の先輩社員から「最初はNISAから始めるのがよいのではないか」と言われたが、よくわからないでいる。
そこで、Aさんは、金融機関に勤務するファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。Mさんは、Aさんに対して、X社株式(東京証券取引所市場第一部上場)およびY投資信託を例として、説明を行うことにした。
<X社に関する資料>
総資産 | 4,000億円 |
自己資本(純資産) | 2,400億円 |
当期純利益 | 300億円 |
年間配当金総額 | 120億円 |
発行済株式数 | 8,000万株 |
株価 | 4,200円 |
決算期 | 12月31日 |
<Y投資信託(公募株式投資信託)に関する資料>
銘柄名 :TOPIXインデックスファンド(つみたてNISA対象商品)
投資対象地域/資産 : 国内/株式
信託期間 : 無期限
基準価額 : 12,500円(1万口当たり)
決算日 : 年1回(9月20日)
購入時手数料 : なし
運用管理費用(信託報酬) : 0.1836%(税込)
信託財産留保額 : なし
※《設例》および各問において、以下の名称を使用している。
・非課税上場株式等管理契約に係る少額投資非課税制度を「一般NISA」という。
・非課税累積投資契約に係る少額投資非課税制度を「つみたてNISA」という。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。
問6
最後に、Mさんは、「一般NISA」および「つみたてNISA」についてアドバイスした。MさんのAさんに対するアドバイスとして、次のうち最も不適切なものはどれか。
- 「X社株式を購入する場合は、一般NISAを利用してください。つみたてNISAでは、上場株式を購入することができません」
- 「つみたてNISAでは、対象銘柄を指定したうえで、累積投資契約に基づく定期かつ継続的な買付けを行います。非課税投資枠は年間40万円、非課税期間は最長20年となります」
- 「一般NISAとつみたてNISAは、同一年中において、併用して新規投資等に利用することができます。なお、一般NISAの非課税投資枠は年間120万円です」
[正解] 3 (不適切)
[配点] 3 (点)
- 「X社株式を購入する場合は、一般NISAを利用してください。つみたてNISAでは、上場株式を購入することができません」
- 「つみたてNISAでは、対象銘柄を指定したうえで、累積投資契約に基づく定期かつ継続的な買付けを行います。非課税投資枠は年間40万円、非課税期間は最長20年となります」
- 「一般NISAとつみたてNISAは、同一年中において、併用して新規投資等に利用することができます。なお、一般NISAの非課税投資枠は年間120万円です」
[解説]
適切である。つみたてNISAは、条件を満たした投資信託や上場投資信託が対象である。
[解説]
適切である。つみたてNISAはの非課税枠は、年間40万円、最大20年間(800万円)である。
[解説]
不適切である。一般NISAとつみたてNISAは、同一年中において、併用して新規投資等に利用することはできない。
NISA
1 一般NISAの概要
概要 | 年間120万円までの売却益・配当金が非課税となる |
非課税期間 | 5年 |
対象者 | 国内に住む20歳以上の人 |
対象商品 | 上場株式、株式投資信託、ETF、J-REIT(公社債や公社債投資信託は対象外) |
備考 | ・非課税枠の繰り越しはできない。 ・NISA口座での損失は他の口座との損益通算はできない。 ・NISA口座に他の口座にある株式を移管できない。 |
2 つみたてNISAの概要
対象者 | 国内に住む20歳以上の人 |
口座開設 | 1人1口座 |
対象商品 | 条件を満たした投資信託や上場投資信託 |
非課税枠 | 年間40万円 最大20年間(800万円) |
備考 | ・一般NISAとあわせて運用できない ・途中解約はいつでも可能 |
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