3級FP過去問解説(個人資産) 2020年1月 (問4) 株式総合

【第2問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問4》~《問6》)に答えなさい。


 会社員のAさん(40歳)は、X社株式(東京証券取引所市場第一部上場)に投資したいと考えているが、株式投資をするに際して、債券投資との違いも理解しておきたいと考え、国内の大手企業が発行するY社債(特定公社債)も併せて検討することにした。そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。

<X社に関する資料>

総資産1兆8,000億円
自己資本(純資産)4,800億円
当期純利益320億円
年間配当金総額200億円
発行済株式数4億株
株価1,500円
決算期3月31日

※決算期:2020年3月31日(火)(配当の権利が確定する決算期末)

<Y社債に関する資料>
 ・発行会社 : 国内の大手企業
 ・購入価格 : 104.5円(額面100円当たり)
 ・表面利率 : 2.0%
 ・利払日  : 年1回
 ・残存期間 : 4年
 ・償還価格 : 100円
 ・格付   : A

※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問4

Mさんは、X社株式の投資指標および投資の際の留意点について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。

  1. 「株価の相対的な割高・割安を判断する指標として、PERが用いられます。<X社に関する資料>から算出されるX社のPERは、1.25倍です」
  2. 「配当性向は株主に対する利益還元の比率を示す指標です。<X社に関する資料>から算出されるX社の配当性向は、62.5%です」
  3. 「X社株式の期末配当を受け取るためには、権利確定日である2020年3月31日(火)の4営業日前の2020年3月25日(水)までにX社株式を購入しておく必要があります」


[正解] 2 (適切)
[配点] 4  (点)

[解説]

  1. 「株価の相対的な割高・割安を判断する指標として、PERが用いられます。<X社に関する資料>から算出されるX社のPERは、1.25倍です」
  2. [解説]
    PER(株価収益率)(倍)は、株価が1株当たり当期純利益の何倍であるかを示す指標で、同業他社と比べPERが低い銘柄は割安と判断する。
    1株あたり純利益(EPS)
     = 320億円 ÷ 4億株 = 80円
    PER(株価収益率)(倍)
     = 株価 ÷ 1株あたり純利益(EPS)
     = 1,500円 ÷ 80円 = 18.75(倍)

  3. 「配当性向は株主に対する利益還元の比率を示す指標です。<X社に関する資料>から算出されるX社の配当性向は、62.5%です」
  4. [解説]
    配当性向(%)は、・純利益に対する配当金の割合で、企業が純利益からどのくらい配当金を出しているかをみるための指標である。
    配当性向(%)
     = 配当金総額 ÷ 税引後当期純利益 × 100
     = 200億円 ÷ 320億円 × 100
     = 62.5(%)

  5. 「X社株式の期末配当を受け取るためには、権利確定日である2020年3月31日(火)の4営業日前の2020年3月25日(水)までにX社株式を購入しておく必要があります」
  6. [解説]
    配当や株主優待を受けるためには受渡日(権利確定日)までに株式を保有しておく必要がある。株式の売買が成立した日を約定日といい、約定日から3営業日(約定日を含む)後が受渡日となる。2019年7月16日の取引より株式等の受渡日が1営業日早まっている。

[要点のまとめ]
株式

1 株価指数

1. 日経平均株価
東証1部に上場されている銘柄から代表的な225銘柄の株価を単純平均し修正を加えたもの。株価の高い値がさ株の値動きの影響を受けやすい。

2. 東証株価指数(TOPIX)
東証1部に上場されているすべての銘柄の時価総額を指数化したもの。時価総額の大きい銘柄(大型株)の値動きの影響を受けやすい。

3. ダウ平均株価
アメリカのダウ・ジョーンズ社が公表しており、アメリカの代表的な業種の銘柄の株価を平均したもの。ダウ工業株平均30種やダウ輸送株20種平均、ダウ総合65種平均などある。

2 株価指標

1. PER(株価収益率)(倍)
・PER(株価収益率)(倍)は、株価が1株当たり当期純利益の何倍であるかを示す指標で、「株価 ÷ 1株あたり純利益(EPS)」で求める。同業他社と比べPERが低い銘柄は割安と判断する。
 (算式) 株価 ÷ 1株あたり純利益(EPS)

2. PBR(株価純資産倍率)
・PBR(株価純資産倍率)は、株価が1株当たり純資産の何倍であるかを示す指標で、「株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS)」で求める。1倍を下回るか、1倍に近い銘柄ほど割安となる。
 (算式) 株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS)

3. ROE(自己資本利益率)(%)
・ROE(自己資本利益率)(%)は、自己資本は株主が出資した資金のことで、自己資本でどのぐらい利益を上げたかをみる指標である。「税引後当期純利益 ÷ 自己資本 × 100」で求める。
 (算式) 税引後当期純利益 ÷ 自己資本 × 100

4. 配当利回り(%)
・配当利回り(%)は、株価に対する配当金の割合で、どのくらいの配当金を受け取れるかをみるための指標である。「1株あたり配当金 ÷ 株価 × 100」で求める。
 (算式) 1株あたり配当金 ÷ 株価 × 100

5. 配当性向(%)
・配当性向(%)は、純利益に対する配当金の割合で、企業が純利益からどのくらい配当金を出しているかをみるための指標である。「配当金総額 ÷ 税引後当期純利益 × 100」で求める。
 (算式) 配当金総額 ÷ 税引後当期純利益 × 100

3 株式取引

配当や株主優待を受けるためには受渡日(権利確定日)までに株式を保有しておく必要がある。株式の売買が成立した日を約定日といい、約定日から3営業日(約定日を含む)後が受渡日となる。

1.指値注文
売買価格を指定して注文する。
2.成行注文
売買価格を指定せず注文する。
3.売買のルール
(1) 価格優先の原則
 複数の買い指値注文がある場合は、最も高い価格から、複数の売り指値注文がある場合は、最も低い価格が優先される。
(2) 時間優先の原則
 同条件の複数注文がある場合、時間の早い注文が優先される。

4 改正情報

・2019年7月16日の取引より株式等の受渡日が1営業日早まっている。

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