3級FP過去問解説(個人資産) 2020年9月 (問6) 金融資産運用総合

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【第2問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問4》~《問6》)に答えなさい。


 会社員のAさん(33歳)は、将来に向けた資産形成のため、上場株式等に投資したいと考えている。会社の同僚からは、「今は、X社株式(東京証券取引所市場第一部)と上場不動産投資信託(J-REIT)を保有している。今年は株価が大きく下落する局面もあったが、短期的な売買ではなく、長期投資を前提とした資産運用を心がけている」と聞かされた。
 そこで、Aさんは、懇意にしているファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。

〈X社の財務データ〉
売上高 :3兆6,000億円
営業利益 :3,800億円
経常利益 :3,500億円
当期純利益 :2,900億円
配当金(年間) :1株当たり150円
配当金総額 :1,200億円

〈X社株式の関連情報〉
PER :11.03倍
PBR :1.33倍
ROE :12.08%
配当利回り :3.75%
株価 :4,000円
発行済株式数 :8億株

※決算期:2020年11月30日(月)(配当の権利が確定する決算期末)

※各問において、以下の名称を使用している。
 ・非課税上場株式等管理契約に係る少額投資非課税制度=「一般NISA」
 ・NISA口座内に設定される非課税管理勘定=「一般NISA勘定」
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問6

Mさんは、上場不動産投資信託(J-REIT)についてアドバイスした。MさんのAさんに対するアドバイスとして、次のうち最も適切なものはどれか。

  1. 「上場不動産投資信託(J-REIT)は、実物不動産等に投資し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する投資信託です。上場不動産投資信託(J-REIT)の投資対象の不動産は、オフィスビルに限られています」
  2. 「上場不動産投資信託(J-REIT)は、一般NISAを利用して、上場株式と同様に証券取引所を通じて購入することができます」
  3. 「上場不動産投資信託(J-REIT)は、毎年の分配金の最低額が保証されており、比較的安定した配当が期待できる金融商品です」


[正解] 2 (適切)
[配点] 3  (点)

[解説]

  1. 「上場不動産投資信託(J-REIT)は、実物不動産等に投資し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する投資信託です。上場不動産投資信託(J-REIT)の投資対象の不動産は、オフィスビルに限られています」
  2. [解説]
    不適切である。上場不動産投資信託(J-REIT)はの投資先は、オフィスビルが最も多いが、商業店舗や住宅、ホテルなども投資対象である。

  3. 「上場不動産投資信託(J-REIT)は、一般NISAを利用して、上場株式と同様に証券取引所を通じて購入することができます」
  4. [解説]
    適切である。一般NISAでは、上場不動産投資信託(J-REIT)も購入することができる。

  5. 「上場不動産投資信託(J-REIT)は、毎年の分配金の最低額が保証されており、比較的安定した配当が期待できる金融商品です」
  6. [解説]
    不適切である。上場不動産投資信託(J-REIT)は、ほかの投資信託と同様、分配金に最低保証はない。なお株価と比べると不動産の価格は安定している。

[要点のまとめ]
投資信託

    目次

  1. 投資信託の分類
  2. 投資信託の種類
  3. 投資信託の費用

1 投資信託の分類

投資信託は、多くの投資家から資金を集め、投資の専門家が株式や債券、不動産などに分散投資をし、利益を投資家に分配する金融商品である。

1. 投資対象による分類
・公社債投資信託 公社債を中心に運用する投資信託で、基礎知識株式をいっさい組み入れることができない。
・株式投資信託 株式を運用する投資信託で、公社債を組み入れることはできる。

2. 運用方法による分類

・パッシブ運用(インデックス運用):ベンチマークに連動した運用成果を目指す方法
・アクティブ運用:ベンチマークを上回る運用成果を目指す方法
※ベンチマークとは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)など運用の目標とする基準

3. 投資信託の運用方法による分類

1.パッシブ運用
 ベンチマークに連動した運用成果を目指す。
2.アクティブ運用
 ベンチマークを上回る運用成果を目指す。

<アクティブ運用>
1.基礎知識トップダウンアプローチ
 マクロ的な投資環境をもとに投資対象とする業種を決定してから個別の銘柄を選ぶ。
2.基礎知識ボトムアップアプローチ
 個別銘柄を調査し、分析してから投資対象を決定する。
3.基礎知識グロース型
 成長銘柄を中心に投資をする。
4.基礎知識バリュー型
 企業の利益や規模などから、割安な銘柄に投資する。

2 投資信託の種類

1. 上場している投資信託

証券市場に上場している投資信託の取引方法は株式と同じで、次のような種類がある。
・ETF(株価指数連動型上場投資信託):日経平均株価などの指数に連動するよう運用される投資信託である。
・J-REIT(上場不動産投資信託):投資家から資金を集めて不動産に投資し、賃料などを配当として分配する投資信託である。J-REITは、多くの投資家から集めた資金で、マンションやオフィスビル、商業施設など複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品である。一般的な投資信託とは異なり、証券取引所に上場している。一個人が複数の不動産を持ち、リスク分散するには多額の資金が必要となるが、J-REITは少額で不動産への分散投資ができることが利点となる。加えて、不動産投資は換金性が低いが、J-REITであれば換金性が高い(不動産を売却しようと思っても買い手が現れなければ売却できず、金額も株式等と比べて買い手が見つかれにくいが、株式と同じように取引できる上場された商品であれば換金性は高まる)。

3 投資信託の費用

投資信託では、次のような費用を負担しなければならない。

費用負担時期概要
販売手数料購入時投資信託を購入する際、販売会社に支払う費用で、同じ投資信託でも販売会社によって異なることがある。販売手数料のない投資信託をノーロードファンドとよぶ。
信託報酬保有時販売会社、運用会社(委託者)、管理会社(受託者)それぞれに支払う費用で、日々信託財産から差し引かれる
信託財産留保額中途換金時中途換金時に徴収される費用

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