3級FP過去問解説(個人資産) 2021年1月 (問8) 所得控除

【第3問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問7》~《問9》)に答えなさい。


X株式会社に勤務する会社員のAさんは、妻Bさん、長男Cさんおよび二男Dさんの4人家族である。Aさんは、2020年中に「ふるさと納税」の制度を初めて利用し、10の地方自治体に計10万円の寄附を行っている。

<Aさんとその家族に関する資料>
Aさん(54歳) : 会社員
妻Bさん(51歳) : 専業主婦。2020年中に、パートタイマーとして給与収入
80万円を受け取っている。
長男Cさん(25歳) : 無職。2020年中の収入はない。
二男Dさん(20歳) : 大学生。2020年中の収入はない。

<Aさんの2020年分の収入等に関する資料>
(1) 給与収入の金額 : 820万円
(2) 不動産所得の金額 : 100万円

※妻Bさん、長男Cさんおよび二男Dさんは、Aさんと同居し、生計を一にしている。
※Aさんとその家族は、いずれも障害者および特別障害者には該当しない。
※Aさんとその家族の年齢は、いずれも2020年12月31日現在のものである。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問8

Aさんの2020年分の所得税における所得控除に関する以下の文章の空欄①~③に入る数値の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。

      ⅰ) 「妻Bさんの2020年分の合計所得金額は25万円です。妻Bさんの合計所得金額は( ① )万円以下となりますので、Aさんは配偶者控除の適用を受けることができます。Aさんが適用を受けることができる配偶者控除の額は、( ② )万円です」
      ⅱ) 「Aさんが適用を受けることができる扶養控除の額は、( ③ )万円です」

<資料>配偶者控除額の金額

居住者の合計所得金額
万円超  万円以下
一般の控除対象配偶者老人控除対象配偶者
~ 900
900 ~ 950
950 ~ 1,000
38万円
26万円
13万円
48万円
32万円
16万円
  1. ① 38 ② 26 ③ 76
  2. ① 48 ② 38 ③ 101
  3. ① 103 ② 38 ③ 63


[正解] 2 (適切)
[配点] 3  (点)

[解説]

①② 配偶者控除が適用されるかどうかを判断する。
 妻Bさんの合計所得金額は25万円で、48万円以下なので、配偶者の要件は満たしている。また妻Bさんの年齢は51歳なので老人控除対象配偶者には当たらない。一方納税者本人の合計所得金額は問9で総所得金額728万円と算出したので、<資料>から控除額は38万円となる。なお総所得金額と合計所得金額は異なるが、この問題では同額である。
③ 扶養控除
長男Cさんは25歳で収入はないため、一般の控除対象扶養親族となり38万円控除となる。また二男Dさんは20歳で収入はないため、特定扶養親族となり63万円の控除となる。よって、控除額は101万円である。

[要点のまとめ]
所得控除

配偶者控除と配偶者特別控除

1. 配偶者控除
配偶者の合計所得金額が48万円以下で、納税者の合計所得金額に応じて配偶者控除額が決まる。納税者本人の合計所得金額は1,000万円以下でなければならない。なお令和元年分以前は配偶者の合計所得金額は38万円以下である

居住者の合計所得金額
万円超  万円以下
一般の控除対象配偶者老人控除対象配偶者
~ 900
900 ~ 950
950 ~ 1,000
38万円
26万円
13万円
48万円
32万円
16万円

※老人控除対象配偶者とは、控除対象配偶者のうち、その年12月31日現在の年齢が70歳以上の人

2. 配偶者特別控除
配偶者控除が適用できないが、配偶者の合計所得金額38万円超123万円未満であれば配偶者特別控除の対象となる。
配偶者控除と配偶者特別控除は、青色事業専従者青色事業専従者や事業専従者に該当すると適用できない。

扶養控除

1. 扶養控除の要件
(1) 納税者と生計を一にする配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族)

(2) 年間の合計所得金額が48万円以下(令和元年分以前は38万円以下)であること。
  ※給与のみの場合は給与収入が103万円以下
(3) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。

2. 扶養控除額
(1) 一般扶養控除(16歳以上)  38万円
(2) 特定扶養親族(19歳以上23歳未満)  63万円
(3) 老人扶養親族(70歳以上)  同居58万円、他48万円

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