3級FP過去問解説(個人資産) 2021年1月 (問9) 所得税の申告と納付

【第3問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問7》~《問9》)に答えなさい。


X株式会社に勤務する会社員のAさんは、妻Bさん、長男Cさんおよび二男Dさんの4人家族である。Aさんは、2020年中に「ふるさと納税」の制度を初めて利用し、10の地方自治体に計10万円の寄附を行っている。

<Aさんとその家族に関する資料>
Aさん(54歳) : 会社員
妻Bさん(51歳) : 専業主婦。2020年中に、パートタイマーとして給与収入
80万円を受け取っている。
長男Cさん(25歳) : 無職。2020年中の収入はない。
二男Dさん(20歳) : 大学生。2020年中の収入はない。

<Aさんの2020年分の収入等に関する資料>
(1) 給与収入の金額 : 820万円
(2) 不動産所得の金額 : 100万円

※妻Bさん、長男Cさんおよび二男Dさんは、Aさんと同居し、生計を一にしている。
※Aさんとその家族は、いずれも障害者および特別障害者には該当しない。
※Aさんとその家族の年齢は、いずれも2020年12月31日現在のものである。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問9

Aさんの2020年分の所得税の確定申告に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 「不動産所得の金額が20万円を超えるため、Aさんは所得税の確定申告をしなければなりません」
  2. 「Aさんは、所得税の確定申告をすることで、ふるさと納税で寄附した10万円の全額について、2020年分の所得税額から控除されます」
  3. 「確定申告書は、原則として、2021年2月16日から3月15日までの間にAさんの住所地を所轄する税務署長に提出してください」


[正解] 2 (不適切)
[配点] 3  (点)

[解説]

  1. 「不動産所得の金額が20万円を超えるため、Aさんは所得税の確定申告をしなければなりません」
  2. [解説]
    給与所得者で給与所得、退職所得を除く所得金額の合計額が20万円を超える場合には確定申告をしなければならない。

  3. 「Aさんは、所得税の確定申告をすることで、ふるさと納税で寄附した10万円の全額について、2020年分の所得税額から控除されます」
  4. [解説]
    寄附金控除は、所得控除の一つで、医療費控除や雑損控除と同様、適用を受けるためには確定申告が必要である。寄附金控除の額は、寄附金の額 – 2,000円 で求める。「10万円の全額」「所得税額から控除」が誤りとなる。

  5. 「確定申告書は、原則として、2021年2月16日から3月15日までの間にAさんの住所地を所轄する税務署長に提出してください」
  6. [解説]
    確定申告書は、原則として、翌年2月16日から3月15日までの間に住所地を所轄する税務署長に提出する。

所得税の申告と納付

給与所得で確定申告が必要な人

(1) 給与の収入金額が2,000万円を超える。
(2) 給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)の合計額が20万円を超える。
(3) 給与を2か所以上から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)との合計額が20万円を超える。
※給与所得の収入金額の合計額から、所得控除の合計額(雑損控除、医療費控除、寄附金控除及び基礎控除を除く)を差し引いた残りの金額が150万円以下で、さらに各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)の合計額が20万円以下の場合は、申告不要となる。

また給与所得者に限らず、各種特例を適用したい場合などでも確定申告が必要となる。

(1) 住宅ローン控除の適用を受ける初年度
(2) 医療費控除の適用
(3) 寄附金控除の適用 など

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