3級FP過去問解説(資産設計) 2016年5月 (16) 所得税額の計算と税額控除

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問16

徹也さんは、平成28年中にマンションを購入して、住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)の適用を受けたいと考えており、住宅ローン控除についてFPの大場さんに質問をした。所得税における住宅ローン控除に関する大場さんの次の説明のうち、最も不適切なものはどれか。なお、購入するマンションは、認定長期優良住宅等には該当しないものとする。

  1. 「住宅ローン控除の額が所得税額より多く、住宅ローン控除額に残額が生じる場合には、翌年度の個人住民税から差し引くことができます。」
  2. 「給与所得者の合計所得金額が3,000万円を超えると、その年以降、合計所得金額が3,000万円以下になったとしても、住宅ローン控除の適用を受けることができなくなります。」
  3. 「住宅ローン控除の適用を受けるためには、借入金の償還期間は10年以上でなければなりません。」


[正解] 2 (不適切)

[解説]

  1. 「住宅ローン控除の額が所得税額より多く、住宅ローン控除額に残額が生じる場合には、翌年度の個人住民税から差し引くことができます。」
  2. [解説]

  3. 「給与所得者の合計所得金額が3,000万円を超えると、その年以降、合計所得金額が3,000万円以下になったとしても、住宅ローン控除の適用を受けることができなくなります。」
  4. [解説]
    合計所得金額が3,000万円を超える年だけ適用を受けられない。

  5. 「住宅ローン控除の適用を受けるためには、借入金の償還期間は10年以上でなければなりません。」
  6. [解説]

[要点のまとめ]

<住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)>
1 住宅ローン控除
一定の要件を満たす住宅ローンを利用した場合、年末残高に一定の率をかけた額が税額控除される。税額控除は所得税から差し引かれる控除で、給与所得者の場合、源泉徴収額から還付される。所得控除との違いを意識しておさえておくこと。なお、税額控除は、配当控除、住宅ローン控除、外国税額億除の3つしかない。
2 控除率と控除期間

居住年年末残高限度額控除率控除期間
令和元年10月1日
~令和2年12月31日
一般4,000万円
認定5,000万円
4,000万円 × 1%※11~13年目は、「建物の取得価格の2% ÷ 3」と比べていずれか少ない方13年
令和3年1月1日
~令和3年12月31日
一般4,000万円
認定5,000万円
4,000万円 × 1%10年

3 住宅ローン控除の要件
(1) 返済期間10年以上
(2) 住宅取得日から6か月以内に居住を開始し、適用を受ける各年の年末まで引き続き居住していること
(3) 控除年の合計所得金額が3,000万円以下であること
※合計所得金額が3,000万円を超えても、翌年下回れば、再び適用を受けられる。
(4) 住宅の床面積50㎡以上で、床面積の2分の1以上が自分で居住するためのものであること。令和3年1月1日から令和4年12月31日までに居住の用に供した場合は、40㎡以上50㎡未満も対象となる。
4 適用を受けるために
給与所得者であっても、適用を受ける初年度は確定申告しなければならない。2年目以降は年末調整で処理される。
5 備考
(1) たとえば、所得税額30万円 控除額40万円の場合
30万円還付されるが、引ききれない10万円分については翌年の住民税から控除できる。ただ支払った税金以上に返ってくることはないため、所得税額が少ない人は十分に活用できないこともある。
(2) 一部繰り上げ返済により返済期間がローン返済開始から10年未満となった場合適用を受けられなくなるため、一部繰り上げ返済をする際には注意が必要である。

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