3級FP過去問解説(資産設計) 2016年9月 (問20) 医療保険制度と健康保険

問20

明さんは、会社の定期健康診断で異常を指摘され、平成28年5月に3週間ほど入院をして治療を受けた。その際の病院への支払いが高額であったため、健康保険の高額療養費制度を利用した。明さんの平成28年5月における保険診療に係る医療費の自己負担額は30万円(総医療費100万円)であったが、この場合、高額療養費制度により払戻しを受けた後の最終的な明さんの負担金額として、正しいものはどれか。なお、明さんは全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の被保険者で、標準報酬月額は「50万円」である。また、高額療養費の多数該当および世帯合算については考慮しないものとする。

  1. 87,430円
  2. 212,570円
  3. 219,570円


[正解] 1 (適切)

[解説]

標準報酬月額は50万円なので、28万円~50万円に該当する。
80,100円 + (1,000,000円 – 267,000円) × 1% = 87,430円

[要点のまとめ]
公的医療保険

健康保険の給付内容

1. 療養の給付

健康保険の被保険者が業務以外の事由により病気やけがをしたときに、治療を受けることができる。

<医療費の自己負担割合>

自己負担割合
小学校入学前2割
小学校入学後
~70歳未満
3割
70歳以上
75歳未満
平成26年4月以降は2割(以前は1割)
現役並み所得は3割
75歳以上原則1割
現役並み所得は3割

 図解 医療費の自己負担割合

自己負担割合_健康保険

2. 高額療養費

1ヶ月の医療費の自己負担額が一定額を超えた場合、超えた分が高額療養費として支給される。自己負担限度額は、所得区分と年齢によって異なる。

<70歳未満の自己負担限度額(算式)>

所得区分自己負担限度額
標準報酬月額
83万円以上
252,600円 + (医療費 – 842,000円) × 1%
標準報酬月額
53万円~79万円
167,400円 + (医療費 – 558,000円) × 1%
標準報酬月額
28万円~50万円
80,100円 + (医療費 – 267,000円) × 1%
標準報酬月額
26万円以下
57,600円
住民税非課税世帯35,400円

3. 出産一時金

出産育児一時金は、被保険者やその被扶養者が出産したときに1児につき42万円が支給される(産科医療補償制度に加入されていない医療機関等で出産した場合は40.4万円)。

4. 出産手当金

被保険者が出産で仕事を休み、十分な給料を受けられない場合に、出産前42日前、出産後56日間、最長98日間支給される。

(算式) 1日当たりの金額
= 支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額 ÷ 30日 × 2/3

5. 傷病手当金

被保険者が病気やけがのために働くことができず、会社を休んだ日が連続して3日間あり、4日目以降、休んだ日に対して支給される。 待期期間が休日や有休休暇であっても数えることができる。ただし、休んだ期間について事業主から傷病手当金の額より多い報酬額の支給を受けた場合には、傷病手当金は支給されない。また任意継続被保険者は、傷病手当金は支給されない。傷病手当金は最長1年6か月間受け取ることができる。

(算式) 1日当たりの金額
= 支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額 ÷ 30日 × 2/3

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